知半庵からプラハへ、知半庵からフィラデルフィアへ

今年は特別に暑さの厳しい日本ですが、皆さまおいかがお過ごしですか。知半アートプロジェクトより、残暑お見舞い申し上げます。

さて、この暑さを払いのけてくれるような心躍るニュースを2つお知らせいたします。


1 知半庵よりプラハ

去年の第3回知半アートプロジェクト「江戸の尺八、時空を翔る」の尺八奏者、志村禅保さんとクリストファー遥盟さんが、来る8月26日から30日まで、チェコプラハ市で行われる「ヨーロッパ尺八フェスティバル2010」で吹奏します。
志村氏は地無し尺八を、クリストファー氏は吹奏のみならず、このフェスティバルの企画者、芸術アドバイザーとしても大活躍されています。
地無しの世界、三曲から現代曲までを網羅するこの「ESF」に興味のある方は是非、以下のホームページをご覧下さい。
http://www.komuso.cz/en/festival
クリストファー氏が以前、知半庵で「尺八はもう日本だけの文化じゃない、世界のものですよ」と実感を込めて言われたのですが、それの表れとして、日本出身者以外の音楽家が尺八の曲を多数、作曲しているという事実やこのような国際尺八の場があることを是非、皆様に知っていただきたいと思います。
今回、庵主もプラハに参ります。2009年夏の緑に覆われた裏庭でのお二人の写真(撮影:岩佐英一郎)で制作した知半アートのポスターも会場に飾られます。


2 知半庵よりフィラデルフィア
2008年アメリカよりリア・スタイン、ロコ・カワイ、トシ・マキハラ、日本からは新井英夫、きむらみかの5名が出演した日米共同のコンテポラリーダンス公演が行われました。これはアーティストたちが知半庵で逗留制作し公演するという「場」を限定した珍しいサイト・スペシフィック作品「伊豆の家(英名:イズ・ハウス)」でした。
このたび、リア・スタイン・ダンスカンパニーの拠点フィラデルフィア市で行われる「フリンジ・フェスティバル」(9月9日〜11日)で同じメンバーがアメリカ版を制作し4回公演します。題して「ジャパン・ハウス(邦名:日本の家)」。フィラデルフィアにある日本家屋「SHOFUSO」を場とする作品で、日本側のアーティストは国際交流基金などの支援を得て渡米します。
詳しくはLeah Stein Dance Company をクリックしてご覧ください。
踊り手の一人、新井英夫氏は「知半庵からスタートしたご縁が太平洋を渡ります。これも知半さんから面々と続くアート的こころざしのバトンリレー」と語っています。
知半庵からもスタッフ司馬がフィラデルフィアに向かいます。どんな作品になるのか楽しみです。
2008年の公演をご覧になっていない方は、この知半アートや上記のリア・スタイン・ダンス・カンパニーのサイト、そしてu-tubeでの「知半アートプロジェクト」→検索でご覧いただけます。


皆様、どうぞ暑さにめげず、伊豆から外へと広がる「知半アート」の世界をお楽しみください。


あわやのぶこ